ミャンマーでM8.2の地震発生:バンコク中心部への影響と対策

2025年4月4日

2025年3月28日(金)の13時20分(日本時間 15時20分)、ミャンマーを震源としたマグニチュード8.2の地震が発生しました。この地震に伴い、タイのバンコクでも多くの被害、影響が報告されています。この記事では、地震の詳細、バンコクへの影響、そして日本人観光客向けの具体的なアドバイスをまとめました。

私も直前までバンコクに観光に訪れていましたが、地震の半日前の便でバンコクを離れていたので、危うく難を逃れることができました。

地震の詳細:何が起きたのか

2025年3月28日13時20分、ミャンマー(旧ビルマ)のサガイン市の北西16kmの地下10kmを震源としたマグニチュード8.2の地震が発生しました。M8.2の地震エネルギーの大きさは、東日本大震災の凡そ16分の1で、巨大地震に分類される規模です。

震源近くでは最大震度7を記録し、ミャンマー第二の都市マンダレーでは、建物が倒壊したり、橋が崩落する被害が発生しました。ミャンマーの軍事政権のトップ、ミン・アウン・フライン総司令官による28日夜の発表では、144人が死亡、732人が負傷したということです。

またバンコクでは、震源から約1,000km離れている(日本だと東京~北見、東京~屋久島に相当)ため、地震の揺れこそ震度3程度で済みましたが、東日本大震災でも東京の超高層ビルなどが影響を受けた長周期地振動で、建設中の高層ビルが倒壊し、少なくとも7人が死亡、100人以上が行方不明になっています。

なおタイとミャンマーの日本大使館によると、両国で邦人への被害は確認されていません。

地震のバンコクへの影響

3月29日時点でのバンコクでの各方面への影響は下記の通りです。バンコクでの観光や、バンコクから日本への移動をする際は、最新の情報を確認してください。

航空網:28日夜時点の情報によると、スワンナプーム空港とドン・ムアン空港は、若干の遅れはあるものの、通常通りの運航に戻っています [1] [2]

鉄道網:28日夜時点の情報では、エアポート・レール・リンク、BTS線、MTR線ともに運休していました [1]。しかし、29日早朝時点の最新情報によると、運休しているのはMRTピンクライン、MRTイエローラインのみで、他の鉄道網(エアポート・レール・リンク、BTSスクンヴィット線、BTSシーロム線、MRTブルーライン等)は通常通り運行しているようです [2]

ピンクライン、イエローラインはバンコク中心部からは少し離れた路線なので、日本人観光客への影響は少ないと言えるでしょう。

道路網:チャルームマハナコン高速道路のディンデーン料金所(ドン・ムアン空港からバンコク中心部に向かうときに高速道路から降りる料金所)が一時閉鎖されました。また、28日は終日、鉄道の運休に伴い、深刻な交通渋滞が発生しました。

建物:ホテルを含む高層建築では、建物への立ち入りが禁止されるケースが見られました。荷物の運び出しのみが許可される、宿泊ができなくなるなど、影響は多岐に渡りました。

また、バンコクのクルン・テップ・アピワット駅(Krung Thep Aphiwat Central Terminal Station, สถานีกลางบางซื่อ)近くの建設中の高層ビルが倒壊する被害がありました。

チャンネル 読売新聞オンライン動画 の動画(オリジナルは@jackbrownth85/TMXさん)

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下の動画の 3’36″~3’55" に入っているので、そちらを見てください


上の動画の後半で車線変更したあたりから右手に見えて来る大きな建物が、クルン・テップ・アピワット駅です。バンコク中心部とドン・ムアン空港(Don Mueang Station, ท่าอากาศยานดอนเมือง)とのちょうど中間に位置する、バンコク最大のターミナル駅で、日本人観光客の利用も多い駅です。

下の動画では、ビルが倒壊する少し前からの様子を確認することができます(2分30秒あたり)。

チャンネル The Sun より

目撃者による地震の報告

現地バンコクで地震に遭遇した人々からは、SNSを通じてリアルタイムな声が多数投稿されており、現地の混乱や驚きが伝わって来ます。以下に代表的な投稿を紹介します。

CHERSAN SRISATJANG @RonallChersan:これはセントラル・ラップラオでお米を買っているところです。気絶しそうでした。誰かが地震だと叫ぶとすぐに(13:47、動画付き、Googleによる翻訳)

※動画が撮影されたのは、倒壊したビルから1kmほどの、パホン・ヨーティン駅にあるTops Food Hall Central Ladpraoというスーパーマーケットです

MOTO中尉@ タイ在住バイク時事解説系Youtuber @JGSDF_YTS_X7:たった今バンコクで地震が!! ちょうど買い物から帰ってきた時に揺れて コンドの住民が皆パニックで駆け出してきた プールの水も溢れてた 震度にしたら多分3無いくらいだけど 揺れ幅がとにかく横に大きいタイプ 日本人基準では大したことないけど、タイに10年住んでてここまで揺れたのは初かも(13:33)

SVEN_Tsukasa @tksdrum:バンコクで昨日の地震にまんまと遭遇。電車全線運休の為に街は人で溢れかえってかなりのTraffic jam。100mを1時間以上かけて走る車。 ホテルでは数台あるエレベーターの内1台以外完全ストップで、ロビーに大行列。 蒸し暑い外には帰宅難民が溢れ、地震がほぼないタイバンコクの街は大パニックでしたが、今朝は電車も復活して僕が滞在してる周りは通常の日常に戻ってます。(29日 9:26)

これらの投稿から、震源から遠く離れたバンコクでも、大きな混乱状態にあったことが分かります。地震の揺れ自体は、日本人の感覚としてはさほどではなかったようですが、バンコクでは少なくとも50年は地震が一度もなかったようで、パニックになったのも頷けます。

現在の状況とバンコク観光客への具体的なアドバイス

29日早朝時点の最新情報によると、航空網、鉄道網はほぼ通常通りの運行に戻っていますが、道路網(タクシー、バス)では、渋滞などの影響が続く可能性があります。以下に具体的な対策を提案します。

スケジュール変更の検討:日本への帰国便が近づいている場合、道路網の混雑や、鉄道網の遅延の影響を受ける可能性があります。リアルタイムに正確な情報を収集しながら、空港へは、余裕を持って早めに移動することを検討してください。

最新の道路状況の確認:タイの運輸省が、BMA Traffic(http://bmatraffic.com/index.aspx)で、リアルタイムの道路の監視カメラ映像、渋滞情報を公開しています。空港への移動時には特に、チェックすると良いでしょう。3月29日夜時点では、シーラット高速道路のみがかなり渋滞していますが、それ以外は通常と同程度の混雑に留まっているようです。

最新情報の収集:外務省の海外安全ホームページ(https://www.anzen.mofa.go.jp/)で最新の情報をチェックしてください。「国・地域別情報」から国ごとのリンク先に飛ぶと、「現地大使館・総領事館等からの安全情報」欄に、最新の情報が掲載されます。支援を要請したいとき、問い合わせをしたいときの電話番号・メールアドレスも記載されています。


出典

  1. 外務省 海外安全ホームページ 国・地域別情報 タイ 2025年3月29日閲覧
  2. タイランドハイパーリンクス バンコクのモノレール「イエローライン」と「ピンクライン」は運休中 2025年3月29日閲覧。