とにかく見つけにくい! かんのん浜ポットホールに迷わず辿り着くガイド
今回は、静岡県伊東市にある「かんのん浜ポットホール」を紹介します(2019年3月、2023年8月訪問)。
自分で見つけるのはほぼ不可能なのでは?というほど分かりにくい場所にあり、私は見つけるまでにものすごく苦労してしまったので、誰でも辿り着けるように、特に行き方を中心にご紹介します。
目次
アクセス
住所 | 静岡県伊東市八幡野 |
緯度経度 | 北緯 34° 52′ 37.4″ 東経 139° 7′ 35″ |
公式ページ | 静岡県伊東市、伊豆半島ジオパーク |
いがいが根駐車場からのアクセス
車なら「いがいが根駐車場」が一番近く便利です。ゆったり40台分の駐車スペースがあり、無料なのに、満車になることはほぼないのではないかと思います。2019年のときは、日曜のお昼過ぎだったのに車は3台だけ。2023年のときも、土曜の朝6時でしたが、恐らく釣り人の車が10台ほど停まっていただけでした。
いがいが根駐車場からかんのん浜ポットホールまでは、徒歩5分ほどで着きます。ゴロゴロ大きめの石や、石階段もあるので、ベビーカーでは無理です。
森が開けて海が見えて来たら、城ヶ崎自然研究路を左に進みます。キレイな案内表示があるので、分かり易いです。「かんのんが根」の看板の次、「かんのんの浜」の看板がある浜が目的地です。「大島ヶ根」の看板が見えたら行き過ぎなので、戻ってください。
かんのん浜ポットホールと駐車場の場所は下のGoogleマップで確認してください。右上の□アイコンで「拡大地図を表示」すると詳しく見ることができます。
橋立吊橋からのアクセス
伊豆高原駅そばの「橋立観光駐車場」に車を止めて先に橋立吊橋を見に行った方は、一度駐車場に戻り、車でいがいが根駐車場まで移動してから向かった方が無難です。
私は、駐車場もそこそこ遠いので戻るのが億劫に感じ、海沿いの城ヶ崎自然研究路で直接向かった方が楽しそう、と思ったのですが、かなり遠くて後悔しました。1.7kmほどでガイドには所要1時間半とありますが、実際に歩いた感覚ではもっと長く感じました。子供を連れていたので、余計にそう感じたのかもしれませんが…
気持ちに余裕があれば、軽めの山登り程度、それほど険しい路ではないですし、楽しめると思います。少し内陸に入って、橋立吊橋あたりのように、高台から岩に波が打ち付けるのが見えたり、海に近づいたり、20mほどのアップダウンを繰り返します。眺めは素晴らしく、吹き抜ける風も心地いいです。
かんのん浜ポットホールとは
ポットホールとは、川の流れや波によって岩石が動き回り、岩盤に穴を空けた状態 ※1 のことですが、かんのん浜ポットホールの場合はそれに加えて、穴の中に残っている岩石がほぼ完全な球体になっているという点で、大変珍しい ※1 ものだそうです。
元々は、橋立吊橋と大淀小淀に行った「ついで」のつもりだったのですが、一番のお気に入りになりました。直径は、洗濯機の洗濯槽ほどはあるのでは? かなり大きいです。こんなに大きいのに、どれだけ見ても完全にまん丸です。驚きです。自然の神秘ですね。
後で調べたら、直径は70cm※1 もあるとのこと。洗濯槽はせいぜい40cmなので、いかに大きいかが分かりますね。
訪れたのは満潮の1時間後で潮位114cm※2 でしたが、ときどきボールの頭まで波を被って、ゴットン、と揺れる程度でした。もっとダイナミックにゴロゴロ動くのを想像していたので、その点はちょっと期待外れでしたが、それでも大満足でした。また、本当はボールに触りに行きたかったのですが、この程度の波でも、波にさらわれそうな恐怖を感じて、とてもそこまでは降りて行けませんでした。
ボールとホールがゴリゴリ削れてる!と感じるほど回っているのを見られたら一番楽しそうですが、そこまで動くのは、嵐のときくらいなのかもしれません。でもそれだと波で近づくことができず、恐らく誰も見ることが出来ないのではないかと思います。
事前に潮位を調べて、ボールが動いていそうなときを狙うか、ボールに触れそうなときを狙うか、計画するといいと思います。
ただし、同じような波の状態が続くとき、100波に1波は1.5倍、1,000波に1波は2倍近い高波が出現する※3 ということなので、潮位が高いときはくれぐれも無理をしないようにしてください。
※1:静岡県伊東市 かんのん浜ポットホール(市指定天然記念物)
※2:surf life 潮見表 日付、場所を指定して、一日の潮位をグラフで見られます。
※3:気象庁 波の高さについて
かんのん浜ポットホールに迷わず辿り着くために
城ヶ崎自然研究路の「かんのんの浜」の看板までは、簡単に辿り着けます。ここが、目指すポットホールがある「かんのん浜」の入り口です。ここから先が大変難しいです。最後の60mほどを、写真で順を追って紹介します。下の6枚の写真があれば、一切迷うことなく辿り着けると思います。
岩の割れ目に入ってからの最後の5mが険しい岩場なので、ご自身と相談しながら進んでください。ご参考までに、9歳女児でも全く問題ありませんでした。
岩場を進むのが躊躇われたとき、或いは波が高いときは、岩の隙間には入らず、岩の上から覗くこともできます。下の写真のような感じです。人が立っているところから左5mの岩が欠けているところから覗きます。ボールは5mほど下に見えます。
Googleマップで場所を確認しながら進む
同時に、Googleマップを見ながら進むと、今居る場所が間違っていないことを確認しながら進むことができるので、安心です。
Googleで「かんのん浜ポットホール」で検索してください。Google検索、Googleマップ、どちらでも大丈夫です。加えて、地図の表示は「航空写真」に切り替えてください。そうすると、実際の地形(海岸線の形、岩山、木々)と照らし合わせながら見られるので、とても分かりやすいです。
また、ピンの位置がものすごく正確(ズレがあったとしても1~2mあるかないか)なので、このピンの位置を信じて進んでください。
私も、初めからこの探し方に気づいていれば、迷わずに済んだのですが…
ガイドツアーを頼む
伊豆半島ジオガイド協会や伊東自然歴史案内人会でガイドツアーを依頼できます。
他の小さなポットホールを見たり、成り立ちのお話しなども聞けるようなので、私もガイドツアーを頼めばよかったです。また、もし万が一高波にさらわれたり、誤って海に落ちたり、ということまで考えると、ガイドさんと一緒の方が安心です。
私の失敗談
私は、探せど探せど見つけることができず、あまりに見つからなかったので、探している浜が間違っているかと思い、大島ヶ根の先の、隣の浜まで見に行ったくらいです。
30分以上探して、すっかり心も折れ、もう諦めて帰ろうとしていたところ、たまたまガイドさんらしき方に逢い、同行をお願いすることができたので、見て来ることができたのです。
行く前に下調べはしていたのですが、投稿写真が沢山あったので、軽く考えていました。投稿した多くの方は、もしかするとガイドツアーを頼んでいたのかもしれません。詳しい人に教えてもらうか、うまい探し方をしないと、自分で見つけるのはほぼ不可能です。
私は、投稿写真と同じ形の岩を探す、という探し方をしたのですが、これが失敗でした。写真でポットホールの回りに映り込んでいる岩は、岩の隙間を抜けて、すぐそばまで行かないと見えないからです。それにあの岩の隙間は、知らないと入って行こうとは思えないですよね…
まとめると、上の写真6枚と、Googleマップを航空写真モードで見ながら進む!
これで間違いなく辿り着けます。