天空の絶景「四国カルスト」とキャンパーの聖地「姫鶴平キャンプ場」
今回は、高知県と愛媛県との県境に広がるカルスト台地「四国カルスト」と、姫鶴平キャンプ場を紹介します(2014年7月下旬訪問)。
目次
四国カルストとは
四国カルストは、高知県と愛媛県との県境にあるカルスト台地です。東西約25km、南北約3kmあり、標高は1000~1500mです。東からアクセスすると、天狗高原、五段高原、姫鶴平、大野ヶ原でカルスト地形を見ることができます。山口県の秋吉台、福岡県の平尾台と共に、日本三大カルストとして知られています。
ちなみに「カルスト」とは、石灰岩などの溶けやすい岩石で構成された台地が、雨水や地下水で浸食された地形のことで、石灰岩がポコポコと地表に露出しており、遠くからは羊の群れのように見えます。
地下には鍾乳洞ができます。四国カルストには、大野ヶ原エリアの更に少し西に「羅漢穴」があります。大野ヶ原にある竜王洞、西寺山洞、笹ヶ峠洞は、観光地としては整備されていないようです。
四国カルストの稜線を縫う「天空の道」
日本には、秋吉台、平尾台以外にも、多数のカルスト地形があります。
それでは四国カルストの魅力とは何でしょう?
それは、そこをドライブ・ツーリングするときの爽快感だと思います。
四国カルストのハイライトは、「天空の道」とも言われる県道383号(四国カルスト縦断線)の、天狗高原から姫鶴平まで、凡そ4kmですが、その大部分が稜線(尾根)近くを通っています。加えて、道路沿いに、木・ガードレール・建物など、視界を遮るものがほとんどありません。このため、道路から右を向いても左を向いても、遠くまで大草原を見渡せるのです。ちょうど稜線上を通るところでは、360°のパノラマが広がります。この上ない解放感です。

その解放感を確かめようと、日本三大カルストのメインルートをGoogleストリートビューで辿ってみました。その結果が表1です。四国カルストでは、カルスト地形を走る区間の半分近くで、道路の右を見ても左を見ても視界が開けているのです。秋吉台、平尾台と比べると、その割合がずっと高いことが分かります。
ルート | カルスト地形を 走る区間(A) | 左右とも視界が 開けた区間(B) | B/A | 区間(A)の標高 | |
四国カルスト | 県道383号 | 3.8km | 1700m(3区間) | 46% | 1,270~1,430m |
秋吉台 | 県道242号 | 5.0km | 1400m(4区間) | 28% | 230~300m |
平尾台 | 県道28号 | 3.0km | 700m(3区間) | 23% | 330~400m |
また、表1にある通り、標高が高いこともポイントです。周囲に連なる山々を見渡す景色にも素晴らしいものがあります。もちろん晴れているのが一番いいのですが、雲が足元に広がれば、界王星に向かう蛇の道のような感じになり、別の楽しみ方ができます。

こうしたことから、非日常感たっぷりな絶景を楽しむことができます。ドライブ・ツーリングコースとして人気が高いのも納得です。著名な風景写真家の須藤英一さんが「日本百名道 2020」にも選んでいます。
ただし、完全に雲に覆われてしまうと、四国カルストの醍醐味を味わうことができなくなってしまいます。山の天気なので、曇ること、霧がかかることも多いです。よい天気に恵まれることを祈りましょう。
途中、道路脇の駐車できるスペースが10ヵ所以上あるので、車を停めてゆっくり景色を眺め、写真を撮ることができます。天狗高原は、路肩の駐車場から歩いて行きます。看板も何も無いので、トンネルを抜けて300mほど走ったら、見落とさないようにしてください。詳しい場所は下のGoogleマップで確認してください。
四国カルストの真っただ中にある姫鶴平キャンプ場
姫鶴平キャンプ場の基本情報
所在地 | 愛媛県上浮穴郡久万高原町西谷8109番地 |
料金 | 500円 施設利用料なし |
予約方法 | なし。当日に隣接の姫鶴荘フロントで受付。 |
標高 | 1,285m(平地より8℃寒い) |
サイトタイプ | 草。フリーサイト。 | |
サイト内の木 | なし | |
オートサイト | × | 駐車場(約20台)には隣接しており、近いです 二つ目(一段下)のサイトはオートサイト |
電源サイト | × | |
入浴施設 | × | 姫鶴荘にも無し |
炊事場の温水 | × | |
洗濯機 | × |
姫鶴平キャンプ場は、四国カルストエリアのほぼ真ん中、上で紹介した「天空の道」のハイライト区間の西端にあります。キャンプ場と付近の観光スポットの場所は、下のGoogleマップで確認してください。右上の□アイコンで「拡大地図を表示」すると詳しく見ることができます。記事の最後で紹介する買い出し、日帰り温泉もマップで示しています。
施設については、表にあるように最小限のキャンプ場です。トイレは姫鶴荘にしかなく、県道を渡って100mほど歩かないといけません。炊事場も一ヶ所だけ(下の写真中央の建物)です。
キャンプ場はちょうど尾根にあるため、周囲の山々を望む景色が心地よいです。天気がよければ太平洋まで見えるとのこと。山の中ですから、夜はおびただしい数の星、天の川もとてもよく見えるそうです。
私が訪れたときは、たまに雲の間から日が射す程度、または霧がかかっており、残念ながら星は見ることができませんでした。四国ツアー全体のスケジュールがあったので一泊しかできなかったのですが、もう一度行くことがあったら連泊して、星は是非とも見たいと思います。

続いて注意点です。
私は四国入りした当日に姫鶴平キャンプ場に泊まりましたが、スケジュールが無謀でした。徳島港でオーシャン東九フェリーを降りたのが13:30、天狗高原あたりに着いたのが17:30、テントほか一通りの設営が終わったのが19:00でした。こんなスケジュールを組む方は居ないかもしれませんが、ちょっとした寄り道もままなりませんので、徳島から来られる方は参考にしてください。
標高は1,280mもあるので、夏でも夜は20°前後まで気温が下がります。また濃い霧が発生しやすく、そうなるとより身体が冷えます。風力発電機があることからも分かる通り、かなりの強風がずっと吹き続けることがあります。防寒着、暖かめの寝袋、太めのペグなど、少し余裕を持った備えをしてください。
私が泊まった日は、風があまり吹いておらず、風力発電機もほとんど回っていませんでした。風については運が良かったようです。
□二つ目のキャンプサイト
上の写真の左端に見える、草の色が明るいところは、車で乗り入れることができるサイトです。一つ目のテントサイトよりは下がったところにあり、360°パノラマとはなりませんが、一つ目のサイトでも、テントから主に眺めるのは県道を背にした山々なので、あまり変わらない眺望が楽しめます。
トイレまで400m、炊事場までは300mあるので、その点は注意です。
姫鶴平キャンプ場の新型コロナウィルス感染症への対応
愛媛県にまん延防止等重点措置が発出されたのに伴い、2021年8月20日~9月12日はキャンプ場が閉鎖 ※1 されました。
(2021年9月13日更新)朝まではキャンプ場閉鎖の記載がありましたが、午後に削除されました。通常営業に戻ったようです。とは言え、陸の孤島とも言えるキャンプ場です。「開いていなかった!」となると大変なことになるので、最新の情報を公式ページで確認しつつ、適宜、姫鶴荘(TEL 0892-55-0057)に問い合わせてください。
その他の情報
日帰り温泉
キャンプ場、および姫鶴荘には、お風呂・シャワーがありません。また、4kmほどのところに天狗荘がありますが、そこの展望風呂は、天狗高原キャンプ場に宿泊しないと利用できません。このため、麓の温泉施設に行くしかありません。
□雲の上の温泉
姫鶴平から22km、車で30分。標高510m。大人500円/小人300円。
買い出し
山の中なので、近くにスーパーやコンビニがありません。最寄りの道の駅に行くと、1,000m近い標高差を移動することになり、ガソリン代も大変なので、計画的に買い出ししておく必要があります。
□道の駅 ゆすはら
姫鶴平から22km、車で40分。標高520m。「雲の上の温泉」に行くなら、隣接しているので、こちらが便利です。「まちの駅ゆすはら」は2kmほど離れたところにある別の施設です。
□サニーマート FCふれあいスーパー丸味 ら
姫鶴平から20km、車で35分。標高410m。
□道の駅 みかわ
姫鶴平から34km、車で50分。標高380m。